デザインの輪郭

　右上の画像の物は何でしょう。答えは加湿器。プロダクトデザイナー、深澤直人さんがデザインした物でニューヨーク近代美術館（MoMA）に所蔵されています。
　深澤直人さんの作品は、ナチュラルで使いやすさを追求したデザインが特徴です。代表作は「ドーナッツ型の加湿器（右上の画像参照）」「無印良品の壁掛けCDプレーヤー」「auのINFOBAR」あたりかな。現役のデザイナーで、武蔵野美術大学教授でもあります。その人の書いた本。
プラスマイナスゼロ | ±0の公式サイト　←深澤直人さんのデザインした商品のサイト（注：携帯禁）

デザインの輪郭

　佐藤可士和さんよりも詩人。雲をつかむようなとりとめもない話から始まって、徐々に具体的なデザイン観へと分析が進んでいく展開がおもしろい。また、とりとめもない実例でも、数多く紹介されると分かるような気になるから不思議。これが「輪郭を見せる」ということなのかも。出発点は異なっても、佐藤可士和さんと同じような結論に至っていて、非常に興味深い。
　また、デザイン観のみならず、著者の生き方も見えてくる。物を生み出すということは、自分の生きてきた姿勢や考えを形にするということなんだと思う。