ツォツィ
- 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
- 発売日: 2007/10/19
- メディア: DVD
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歴史的な背景が分からないと、内容を深く理解できないと思う。ぼ〜っと見ると、ありがちな話としか思えないんだよね。南アフリカ共和国では昔、アパルトヘイトという人種隔離政策がとられていました。国民を白人と黒人で区別し、徹底的に隔離したんですね。たとえば、レストランやバスも違う。住む場所も違う。その結果、スラムに貧しい黒人が流入し、犯罪や暴力に溢れる地区となりました。
この映画は、そんな社会的な背景があって作られたんだけど、過去の人種差別をあえて抑えて描いています。主人公のツォツィや周りの少年達が暴力の塊のようになってしまったのも、過去の政策があればこそ。そのスラムの少年達が、裕福な黒人を襲う。そこに深い闇が存在するように思われる。
途中まではありがちな映画。でも、ラストシーンで、ツォツィの見せる表情が、被害者の発する言葉が、この映画のすべてであると思う。
注意:この映画は15歳未満閲覧禁止です。暴力的な演出が多いので、苦手な人は見ないでください。