年度の最後にあたって

 先日、ツイッター明和電機さんがつぶやいた一言に、はっとさせられました。それはこんな言葉でした。

「働きたくない。自由でいたい。」という理由で、アートを選択する人がいるが、アートで自由を獲得するには、メチャクチャ働かないと、いかんのだよ。

 日本の若い芸術家を志す人たちの本質を捉えてるもんだなぁと思います。


 あ、ちなみに明和電機っていうのは、日本の中小企業をコンセプトにした作品を手がけているアート集団です。商品化されたものがロフトなどにも置いてあるので観たことあるんじゃないかなぁ。。

オタマトーン(ブラック)

オタマトーン(ブラック)

クロックマン AB型

クロックマン AB型


 こんな人たちです。いつも作業着を着てますね。


 さて、本題に戻りますが、その明和電機さんが前述したエントリーの翌日に、ブログで発言の意図を説明しています。時間のある人は読んでみるといいですよ。
http://maywa.laff.jp/blog/2010/03/post-0783.html


 彼が言っていることは、芸術を逃げ場にするなということです。
「自由なことをやりたいから、芸術を志したいなぁ。だって、楽しそうじゃん。」
 こういうことだけではいけないし、実際は違うんだということを言ってるんですね。


 芸術には制約がついてまわるものです。
 デザインなんて分かりやすいものだけれど、絵画や現代美術にも見えない部分で実は制約がある。その枠のなかで作るからこそいいものが生まれるし、そこで初めて自由な表現を獲得し得るもの。


 もう一つ追加。
 芸術は自分が自由に生きたいがための手段であってはいけない。そこには、自分の表現によって、世界をより良い方向へ発展させようという制作意識の高さがなければならないんじゃないかなぁ。
 常々、芸術には社会貢献という観点が抜け落ちがちだと思っています。
 

 さて、四月から新年度が始まりますが、この一年はどんな一年になるでしょう。私にとっても正念場かなぁなんて思ってます。しっかりと挑戦したいものです。
 頑張れ、みんな。そして、俺。


 ・・・いや、自分で自分を励ましてあげるのは大切なのよ。来年の三月にはみんな笑っていられますように。