サマーウォーズ

サマーウォーズ [DVD]

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<ストーリー>
天才的な数学力を持ちながらも内気な性格の小磯健二は、あこがれの先輩・夏希に頼まれ、長野にある彼女の田舎へ。そこで二人を待っていたのは、大勢の夏希の親せきたちだった。しかも、健二は夏希から「婚約者のふりをして」と頼まれ、親せきの面々に圧倒されながらも大役を務めることに……。


 いまさら、観ましたよ。いや、ずっと観たかったんだけど、あえて寝かせてました。理由は、なんとなく。
 いやぁ、おもしろかった。ネットの世界の分身を自分自身のように感じてしまう感覚、現実世界では一人じゃなくて大勢がいいという感覚、分かるなぁ。でも、何かひっかかりも感じる。なんていうんだろうなぁ。近未来に舞台を設定して、あえて大家族と絡めてネットの世界を肯定的にとらえたのは素晴らしい解釈だと思います。
「このままネット社会化が進むと、こんな危険なこともあるよ。そこで大切なのは人のつながりなんだよ。」
 こういうメッセージは大人が発信していかなきゃならない。いや、ほんとにそうだしね。


 一番良かったのは圧倒的に絵ですね。背景とか、すごくきれい。雲の描写とか、はっとさせられる。不思議なのは、話の筋や背景は情緒的なのに、キャラクターはカラッとしてること。あれがもっと肉感たっぷりのキャラクターだったなら、映画の印象はまったく違ったような気がします。


 おそらく、ひっかかりを感じた一番の原因は、きっと引いて眺めているという感覚だろうと思いました。どうもキャラクターとこちらの距離が縮まらない。
 なんでだろうなぁ。絵もいいし、話も面白いのだけど、素直に「すげ〜、面白かった〜!!!」と言い切れない。