トゥモロー・ワールド

<ストーリー>
西暦2027年、人類に子どもが誕生しなくなり、世界は荒れ果てていた。英国のエネルギー省官僚のセオはある武装集団に拉致されるが、リーダーは元妻のジュリアン。彼女は1万ポンドと引き換えに検問を通過できる通行証がほしいと言う。彼女の目的は、ひとりの移民の少女を新しい社会を作る活動をしている「ヒューマン・プロジェクト」に届けること。しかし、その少女は子どもを身ごもっていた。


 子どもが生まれなくなった世界の話。子どもが生まれないということは、人類はゆるやかに滅亡へ向かっているということ。未来への希望を持てない社会が描かれています。各地でテロ活動が行われ、移民の排斥などで人々の心は荒廃しきっています。そんななか、子どもを身ごもった少女が発見され、彼女の意思には関係なく人々の欲望が向けられます。

 一番の見所は後半の約6分16秒ものカメラの長回し。一度もカットせずに戦闘シーンを描くため、まるで本当の戦場にいるように感じます。見ているだけで怖い。


 ちょっと人を選ぶかなぁ。しかし、ストーリーは分かりづらいところも多いのだけど、映像は面白いし設定が巧み。人間の怖さと未来への希望を描いた映画です。


 注意:テーマがテーマなので戦場のシーンが多いです。苦手な人は見ないでください。