千住博

 ところで千住博(せんじゅひろし)っていうのは誰かというと、日本画家です。とは言っても、従来の日本画の枠を超えた活動をされている作家です。たとえば、一番有名な「ウォーターフォール」シリーズ。

 これはどうやって描いたかというと、和紙の画面を立てかけ、上から白い日本画の絵の具(胡粉)を流したそうです。ウォーターフォールっていうのは滝のことですが、水が流れる勢いや力強さを表現するためにはその方法が一番だったとか。日本画っていうのは保守的なものです。普通は、そんな描き方はしない。描いたって言っていいの?という疑問すら頭に浮かぶ。だけど、そんな固定観念にとらわれないところが面白い。


 ちなみに上記の羽田空港の写真の一枚目。あれがウォーターフォールシリーズの一枚です。そんな描き方をしたんだなぁと思いながら観てみると面白いですよ。実物は意外と迫力があるもんです。