今年度最後の日記です。

 日記を書いていたんですが、震災のことばかりがぐるぐるぐるぐる頭の中を回ってしまって、気がついたら暗い内容ばかり。そりゃ、そうだよ。でも、伝えたいことってそういうことじゃないんだよなぁって思って全部消しちゃいました。


 今、本当に多くのものが失われていて、人の命だとか、大切な思い出だとか、なんてことない生活だとか、私たちやまだ見ぬ子どもたちの未来ですらも失われかねない事態が起きている。そういうのを日々逃さないように注意深く観ているつもりでも、どうしても手の平からサラサラとこぼれていってしまう。きっと、あの震災が起こって以来、私たちは失ってばかりなんだって感じます。


 一週間くらい前、友達からメールをもらいました。
「今日の早朝、生まれました!男の子です!母子ともに健康です。」
 通勤途中の電車の車内で読んで、本当に嬉しくて、泣けて泣けて仕方がなくて、こういう時にも生まれてくる命があるんだなぁなんて、当たり前のことが今は本当に貴重で尊く感じられてしまいました。


 なんか、今、無性に人と話をしたいと思っています。未来について語り合いたい。そして、花を育てたい。おいしい料理を作って食べさせたい。歌を歌いたい。音楽を奏でたい。キャンバスに向かいたい。
 何でもいい。こんな時だからこそ、失ってばかりじゃなくて、何かを生み出していきたい。そんな風に感じています。


 最近、ずっと口ずさんでいる曲です。

 斉藤和義「空に星が綺麗」

口笛を吹いて歩こう 肩落としてる友よ
いろんなことがあるけど 空には星が綺麗


 来年度は、どんな年になるんでしょう。いろいろなことがあるでしょうね。でも、何が起きたところで、けちょんけちょんにやっつけられても、むくりと起き上がって、きっと私たちは前を向いて歩いていけるはず。その覚悟だけ決めておけば、きっと大丈夫だと思っています。


 どうか、良い一年になりますように。被災地の人々が救われますように。